聞き取り:貴司=BLOG管理人
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ユウト:(マシューの容態は思った以上に深刻だった。肛門の裂傷と全身打撲の他、頬骨の陥没骨折、手術を必要とされ、彼は刑務所近くの病院に搬送されることになった。そして、ミッキーは囚人の掟に従い、看守たちに訴えたではなく、自分の手でマシューの仇を討つ事を誓った。)
ミッキー:あの野郎、マシューが俺の弟分だと知っててレイプしやがった。畜生、頼む。皆も手伝いってくれ。
ユウト:(ミッキーは完全に復讐心に取り付かれている。俺たちは矢もなく彼の計画に協力することにした。)
ユウト:いいのかな。やっぱり、ちゃんと説得して、思い留まらせたほうが…
ディック:無理だな。ミッキーは本気だ。それよに、お前はいいのか?自分の手を汚さなくても、同罪だぞ。
ユウト:俺だって、ベリナリを許せないと思ってる。法的制裁が無理なら、ミッキーの選択を支持するまでだ。
ユウト:(ミッキーの復讐は、外の世界では法に触れる行為だろう。だが、ここは外と違う。弱肉強食のジャングルような場所なんだ。少し前までは法の番人だった俺なのに、こんなふうに思うなんでなぁ。ディックは何って言うんだろう。俺が元DEA捜査官だった事を知ったら。)
ディック:リンジーの一件で言いすぎた。すまんなかった。
ユウト:いいよ。お前に迷惑をかけたんだから。俺のせいで、ゲイレンに借りができた。
ディック:そんなものどうてもいい。あれはただの八つ当たりだった。悪かったな。
ユウト:(だったら、どうしてディックはあんなに苛立ってたんだ。俺のせいで、何もかも台無しになるって、どういう意味なんだろう?)
ディック:なんだ?
ユウト:いや、別に。お前の目はきれいな青だな。それに金髪も見事だ。北欧の血が入ってるのかな。
ディック:さあな。でも、これでおつむの出来が優秀なら、精子バンクに高く精子を売ることが出来るのに、残念だよ。
ユウト:(笑い..)かもな。
ディック:俺にはお前の黒髪と黒い目のほうが美しく見える。髪は絹のように艶やかだし、漆黒の瞳は神秘的で、見ていると吸い込まれたそうだ。
ユウト:ディック…何のつもりだ?
ディック:それに、お前の肌はまるで象牙のように滑らかだ。触れってもいいか?
ユウト:ディック…
ディック:本当にお前は素直な反応を返してくれるよ。
ユウト:えー、まだ、鹹かったのか?
ディック:つ…つ…参った。降参だ。
ユウト:今度やったら、本気で殴るな。俺はこう見えても空手の有段者だ。
ディック:へえー、それがすごいな。ちょっと手を見せてくれ。
ユウト:極自然な咄嗟で、ディックが俺の手を握った、手の甲をそっど撫で慣れ。胸があやしく騒いた。おまけに、頬まで熱くなってくる。
ユウト:もう、いいだろう?
ディック:なるほど。本当に拳ダコがあるな。俺にも空手を教えてくれよ。興味がある。
ユウト:空手がどんなものか分かってるのか?ブルース•リーと違うぞ。
ディック:分かってるさ。空手は日本の沖縄で発祥した武道だ。お前が日本の暮らしたことがあるのか?
ユウト:父親の仕事の都合で、小さい時に一年ほどな。まったく馴染めなかっただけど。美しい国だった。春になると、あちこち桜の咲き乱れるんだ、満開になった花びらが雪みたい降って来て、まるで夢みたいにきれいだった。
ディック:桜か。まだ日本に行って、見ること出来るさ。いつかきっと。
ユウト:(優しい声に慰めを感じた。ディックには家族も帰る場所もないんのだ。一人きりで生き続ける孤独さを想像すると、切なくなる。ディックは遠い目で窓を眺めていった。小さい青い空を、何を思って見つめているのだろう?触れ合うほど傍にいても、ディックの心は遠い。知れば知るほど彼の事が分かなくなって来る。本当のディックが知りたい。心の奥を覗いてみたい。)
ユウト:翌日、ミッキーの復讐計画を実行する直前、ディックが医務室の手伝いのため参加できなくなかった。ディックはミッキーに延期しろと言い残りし、姿を消しだが。
ネイサン:仕方がない。明日にしよう。
ミッキー:駄目だ。ディックなしでも決行だ。お前らが嫌だって言うなら、俺は一人でもやる。
ユウト:(ミッキーの意はが固く、矢も無く俺とネイサンは手伝うことに同意した。そして…)
ミッキー:で…貴様、みやがれ。この変態野郎、マシューの仇だ。
ベルナル:この野郎!
ミッキー:うあ…あ…
ユウト:(背中を刺されながらも、ベルナルなどミッキーに逆襲し、押し下げしてを絞め上げた。俺は突さにベルナルの頭を蹴り飛ばした。)
(銃声)
ユウト:(騒ぎに気づいた看守がライフルの銃声で警告をつける。周囲の囚人たちが慌てて地面にひれ伏していくが、ベルナルは立ったまま俺を威嚇した。)
ベルナル:貴様、てめえもあのカキの仲間か。そんなに相手が欲しいなら、やってやろう。
あのカキみたいに涙と鼻水垂れ流して、ヒーヒー泣き喚けばいいぜぇ!
ユウト:この下種か…
ベルナル:うお….
ユウト:(俺は看守たちの取り調べリ、一貫して同じ主張を繰り返した。いきなり、ベルナルなど襲いをかかていた来たから、自衛のために対抗しただけっと、看守たちはマシューの一件と関連付け、ミッキーが犯人だと自白するよう迫ったが。)
ユウト:誰が刺したのか、俺には分かりません。
看守官:そうか、あくまで白を切るというなら、お前を懲罰房に送りするだけだ。せっかく模範囚だったなのになぁ。規定通り刑期も延びる。覚悟しろ。
ユウト:(懲罰用の薄暗く狭い独房は、すえたかびの臭い。排泄臭、腐敗臭。それらが交ざりあった悪臭に乱されていた。こんな所に閉じ込められていたら、気力をもぎ取られてしまいそうだ。しかも、恐ろしく寒い。冷たい床には、ベッドさえもなく、薄汚い毛布が一枚あるだけ。惨めだ。次第に後悔込む上げてくる。ミッキーを庇ったことともかくとして、ベルナルと喧嘩するべきじゃなかった。これでは、コルブス探しどころじゃない。食事の時間か。配膳係りはパクという韓国人の囚人だった。彼は食事をトレイを入れる時、ちらっと、目配せてした。調べってみると、萎びたパンケーキの下に、小さな紙切れが隠された。「一人暮らしも、偶にもいいもんだろう?特別休暇だと思ってのんびりやれ。お前の帰りを待ってる。D。ディックの手紙か?」他愛のない文面だが、それで十分だった。お前の帰りを待ってる。その部分を、何度も、何度も、読み返す。俺は不思議なぐらい励まされた。それにしても、何もすることがないってというのか、こんなに苦痛だと思わなかった。せめて新聞でも読むことができれば..)
(壁をノック)
ネト:調子はどうだ?新入り。
ユウト:(ぼんやりしていると、隣の囚人が声をかけてきた.スペインなまりの発音、ラティーノのだろう。)
ユウト:まあまあだよ。そっちは?
ネト:悪くないな。お前はAブロックの日系人だろう?ベルナルをのしたそうだな。
ユウト:だったらどうなんだ?
ネト:あんな大男を倒すなんて、たいしたもんだ。お前のすごい蹴りとやらを、俺もぜひ見たかったよ。
ユウト:(男はチカノで、名前はネトと言った。一ヶ月も懲罰房に入っているっだという。配膳係りに最新のニュースペーパーを届けさせて言って、外の情報にも詳しいらしい。俺がスぺイン語を話せると知ると、ネトは喜んだ。)
ネト:ユウト、ラゴロンドリーナ、知ってるか?
ユウト:メキシコの有名な民謡だろう?ラゴロンドリーナって、ツバメの事だよな。
ネト:あ、革命で捕らわれた男の、自由を求める歌なんだ。ツバメは自由の象徴だ、何にも捕らわれず、どこまでも好きなところへ飛んでいける。
ユウト:(こんな酷い環境中でも、ネトは強い意志を持ち、メキシコ人であることに誇りを訴えている。彼のような人間が隣いたおかけで、俺が随分と気が楽になった。俺たちは急速に親しくなり、色んな事を話した。しかし、懲罰房に入りられた一週間が過ぎ、次第に俺は追い詰めていった。一体、何時になったら出られるんだ?)
ネト:気を鎮めろ、ユウト。お前はそろそろ出られるはずだ。
ユウト:どうして、分かる?
ネト:ただの喧嘩なら長くて一週間だ。それにベルナルはもう医務室を出ている。
ユウト:ベルナルか?ベルナルは執念深い男か?
ネト:奴な事なら心配するな。お前やお前の仲間達手には出させない。
ユウト:どうして、そんな事は?もしかして、あんたがリベラなのか、チカノのボスの?
ネト:あー、俺はエルネスト•リベラだ。
ユウト:どうして、ずっと隠していたんだ?
ネト:俺は別に隠していたつもりはないぞ。お前が聞かなくだけだ。
ユウト:だけど…いや、そうだな。あんたの言う通りだ。
ユウト:(ネトはエルネルの愛称だ。彼が最初から、自分の名前を名乗ってたんだ。単に俺が気づかなかっただけだ。彼は自分が黒人グルップに狙われていること、そして、暴動の起爆剤になりかねない事しっかり自覚していた。その上で、独房に隔離されるのも、矢も得ない理解している。強靭な精神力を持ちタフな男だ。そうだ。ネトなら、ゲイレンの事もよく知ってるかもしれない。)
ネト:ゲイレンか?頭がきれるが、何を考えているのかよく分からない男だ。一時期、あいつと付き合っていたトーニャでさえ、理解できないと言っていたくらいだ。そうだ、礼を言うのが遅くなった。トーニャを助けてくれてありがとう。
ユウト:たいしたことじゃないよ。ネト、トーニャに会いたいだろう?
ネト:あ..あいつは俺のたった一人の弟だからな。
ユウト:なんだって、あんたと彼女は恋人同士だと聞いてるぞ。
ネト:トーニャが頼むから、そう言うことにしてるだけだ。あいつは自分を恥じている、自分のような人間が俺の身内だと、誰にも知られたくないんだとさ。馬鹿な奴だ。
ユウト:それが秘密だたんだろう?俺なんかに話してもよかったのか?
ネト:信頼できる相手だと思ったから話たまでだ。トーニャはお前を気に入ったそうだが、俺も同じだ。お前はもう俺の友だ。
ユウト:ネト…ネト、ゲイレンの背中に火傷の跡はないだろうか?
ネト:火傷?どうしてだ?
ユウト:俺はある男を探しているんだ。理由は言えないが、どうして見つけ出さなくちゃいけない。俺の人生がかかっているんだ。そうして、ゲイレンがそうじゃないかと睨んでいる。もし奴の背中に火傷の跡があれば…
ネト:なるほど、お前にはお前の事情があるってわけだな。奴の背中事が知らないが、腰の辺りに銃で撃たれた古傷があるって、聞いた事がある。
ユウト:銃で撃たれた..傷…か?(火傷の跡に見えなくもないか。)
ネト:ここ出たらトーニャに聞いてみるといい、俺からもお前の力になってやれ伝えておけ。
ユウト:ありあとう、ネト。本当に…
ネト:し….
看守官:ユウト•レニックス、立ってこっちへ来い、今からお前を一般の監房に戻す。
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